歴史は繰り返す?
過去にも同じような出来事があった!
原木シイタケが経済成長に合わせ生産拡大してきた時代があった。しかし、グローバル化により中国産の輸入拡大によりシイタケ農家が大打撃を受けて、その多くが廃業へと追いやられてしまった。しかし、中国の食品偽装や農薬混入により2007頃より中国産の農産物はしばらく、なりを潜めていたがここにきて安さを武器に中国産菌床シイタケが再び盛り返してきている。
過去の実績から最大輸入量は2000年の42,000tがピークという資料がある。
価格帯も輸入量増加に伴い国内価格も低迷していったことは言うまでもない。
ここにきて、中国産の菌床シイタケ輸入量が急増しているため価格低下の再来が来るのではないかと危惧されるところである。
輸入菌床シイタケの台頭!
2018年のシイタケの植菌済み菌床の輸入量が過去最高となった。財務省の貿易統計によると、1~11月の輸入量は1万8650トン。12月分の結果が出るのを待たずに、これまでの最高だった17年実績(1万5649トン)を上回った。輸入菌床は国産に比べて安く、発生したシイタケは国産として販売できるため、国内産地は危機感を強めている。
日本農業新聞より
シイタケ菌床の輸入量が前年を上回るのは11年連続。12月分が前年並みなら年間2万トンの大台を超えることになる。輸入先は99%以上が中国だ。
現行の産地表示では、輸入菌床を使って国内で培養、発生させたシイタケは国産として販売できる。国内種菌メーカーでつくる全国食用きのこ種菌協会によると、輸入菌床の価格は国産菌床の半額ほど。このため関東地方を中心に海外資本の業者が工場を建て、輸入菌床を使ったシイタケ生産に乗り出すケースが増えているという。

需要期の12月分は加味されていない。
労賃の安い国と競争
あまり技術を必要としない農産物は労働賃金の安い国に仕事を奪われてしまう可能性が大きいというリスクは知っておかなければいけない。
また今回厄介なのが中国産ではなく日本産で販売できる点にある。
簡単に言うと、日本で収穫できたものは日本産表示できるということ。
そして、海外資本の業者が潤沢な資金力にモノを言わせ日本の菌床シイタケのシェアを狙っている。
レッドオーシャンでは戦わないこと。
オンリーワンの野菜生産と販売力が大切になる時代である。誰にでも栽培し安いものは自然淘汰されやすい。簡単に言えば自分で価格をつけて販売する能力がなければ地に着いた経営はできないとも言えなくはない。